専門家のメッキがはがれ落ちる時代 #2 | (株)チームデルタ 千葉 東京

専門家のメッキがはがれ落ちる時代 #2

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COLUMN

専門家のメッキがはがれ落ちる時代 #2

僕らの日常生活に、経済システムに、そして産業構造にすら革新的な変化をもたらしたネットは、同時にあるものを剥ぎ取ってしまったのかもしれません。
では何を剥ぎ取ってしまったのか・・


あるブロガーの言葉の中にその答えの1つを見出すことができます。


こんにちは。
チームデルタの谷口です。


前コラムでは、「ミシュランガイド東京2009」出版記念イベントを取材した(招待された)ブロガー記者について、1つのシンボリックな出来事として扱いましたが、インターネット発祥の地、米国において、一部のブロガーは確実に、情報に新たな側面を与え、情報の中心を為しているようですね。
ニューヨークタイムズのWeb版などでは、記者とブロガーの記事が並んで掲載されていたりするんですから。


そんな国の、ある政治ブロガーがこんなことを言っています。


『現代は専門家やプロのメッキがはがれ落ちる時代』


だと。


マルコス・モーリツァスさん。
1日に150万アクセスを記録する米国最大の政治ブログ「デイリー・コス」の創設者で、民主党寄りの草の根ネット世代=ネットルーツの顔とも言える人物です。
2004年の民主党大会でオバマ氏の基調演説を聞いた彼は、『次の大統領はオバマだ』と書き、2006年の中間選挙時にも、やはり『次はオバマだ』と書いたとか。
そして、今年、大統領選を前にして、『既存のメディアは、こんな時代の変化についていけなかった。』
とバッサリ切って捨てました。
続いてこんなことも言っています。

『僕らは本質だけを問題にする。 だれの言葉であろうと、どんな学位を持った人間の言葉であろうと、中身がすべて。 それこそが時代の変化だ。』


彼が、オバマ政権誕生をいち早く予想したことはさておき、彼の言葉は、確かに心を奪う魅力に満ちています。
権威ある組織に属し、社会が認める立場にいる人だけができた情報のコントロール。
それを彼は完全に否定し、大切なのは、本質を見抜くことであると説きます。
情報は、その発信源ではなく、情報の中身そのものに価値があると。


ネットに溢れんばかりにアップされる情報の価値を、特にその質的側面から否定する意見は今でもたくさんあります。
僕は、そうした意見の全てを否定するものではありませんが、見方を変えれば、彼らは自らの情報選別能力を見下しているようにも見えます。


そして、前述のモーリツァスさんの言葉にも少し否定的でいます。
彼は少しだけ間違っているように思います。
なぜなら、実は、既に彼は、とんでもない専門家なんです。
それもメッキなんかではなく、無垢なプラチナ製のね。
彼の情報収集力や分析力、そして直感力は、既存のメディアに属して彼が専門家と呼ぶ連中を遥かに凌駕し、世論に対して十分過ぎる影響力を持っているわけですから。


専門家という立場が、職業や所属組織で保証される時代は終わった、もしくは終わりつつあるのかもしれません。
「専門家」を、「オーソリティー」とか「オピニオンリーダー」に置き換えてみるのも、おもしろいかもしれません。

確かに、ネットという一見雑多で混沌とした場所に情報をいったん預け経由させることで、物事はむしろ明確な姿に変化し、僕らの目にシンプルに映るようになる気がします。
専門家という肩書を持たない多くの人の手で揉まれて吐き出され、僕らに届く頃には、案外わかりやすい
形を為してたりすると思いませんか?(笑)
ネット上に形成される世論は、既存のメディアが発する情報を軸に作り上げる世論からズレていることが多々あります。
おもしろいですね。


多くの人が、たくさんの情報に触れ、短時間で処理する習慣が身についてきた今、何をして専門家と名乗るのか、今一度、自身の点検が必要な気がしています。
ちょっと怖いですね。



★今日した いいこと
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絶食48時間



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