不景気なんて雲の下の出来事。。。
いまだ底が見えない、未曾有の大不況の中、不景気なんて言葉は、うんと下界の出来事でもあるかのような景気のいい話。
ちょっと複雑な心境ですけどね・・・(笑)。
こんにちは。
チームデルタの谷口です。
そんな話の発端は、先日の地震で大きな被害にみまわれたイタリアはモデナ県マラネッロに本社を置き、跳ね馬の紋章で知られる自動車メーカー。
年間、たった6587台しか作らないメーカーが、約390億円の経常利益をあげ過去最高を記録。
ものすごく荒っぽい計算をするなら、1台売るたびに590万円の利益を得てることになります。
すごい!
ブランドのロイヤリティ収入も伸びており、前年比28%増。
中でも、通販などインターネット事業の収益は、前年比65%増と大躍進を遂げたとか。
オーダーリストを常に2年分抱えると言われる、この超エクセレントカンパニーとは、言わずと知れたフェラーリ。
脳髄を焼き尽くすほど官能的な咆哮がエンスージアストのハートを捉えてやまない小さな自動車メーカーです。
国内では、勝ち組の筆頭であるトヨタをはじめ、日産、ホンダが総崩れ。
海外のメジャーブランドの多くが赤字に転落する中、低価格化/環境適合へ向けて、急速なシフトを迫られる厳しい状況を尻目に、最低価格帯が2000万円以上という超高級車だけをラインナップする小規模メーカーは、如何にしてこれだけのブランドを構築してきたんでしょうか。
怖ろしくメッセージ性の強い、言うなれば、ターゲットに猛烈に突き刺さる車の生産という手段を用いて、実は、自社専用のエンスージャストを生み出すことだけ考えてきたんじゃないでしょうか、フェラーリって。
車1台売るんじゃなくて、熱狂的なファンを作り出す。
そんな気がします。
フェラーリのステアリングを握る日を夢見てがんばっちゃった元男の子はたくさんいるはず。
こんなメーカーって、そうはないですよね。
モノづくりは日本のお家芸でもあるんですけど、フェラーリのモノづくりとは方向が違います。
効率は最優先事項ではなく、人の心を揺さぶるモノづくりを通して、極めて限られたターゲットに向けて、ただひたすら濃いメッセージを発信し続ける。
メーカーとして試行錯誤は諸々あるんでしょうが、向いてる方向はいつも同じ。
ブレないから、メッセージはまっすぐに届きます。
尖がって尖って尖りまくったモノづくり。
そこには崇高で強靭な精神性すら感じます。
オープンカーエンスーの僕も、リリースされたばかりのニューカー「カリフォルニア」にはものすごく惹かれるんですが、その圧倒的な価格の前に・・・(笑)。
今日した いいこと
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カリフォルニアパンフ注文・・・
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