負け組が陥るSEO対策の誘惑 #1
これから3回にわたって、『陥りやすいSEOの罠』について連載します。
こんにちは
チームデルタの谷口です。
このコラムは、僕が今年3月から4月にかけて、千葉県が発行する経済・産業メルマガ 『千葉県産業情報ヘッドライン』にて連載した内容の転載です。
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第一回:検索上位にヒットするのに何故売れない?
「SEOやったらアクセスが3割増えたけど、売り上げはほとんど変わらない」
って話、よく聞きませんか?
仕事柄、こういう事例をたくさん見聞きしてきました。
これこそ、SEOを過剰に信じる人が陥る負け組スパイラルの入り口なんです。
それにしても、ネットショップの経営者をはじめとして、何で多くの人々が
これほどまでにSEOに目を奪われてしまうんでしょうか。
実はここにも、なかなか巧妙なマーケティング戦略が隠されていて、ある種
の人たちは案外簡単に嵌っちゃうんです。
もしも、あなたがこんなふうに感じているとしたらヤバいですよ。
・上位表示=売上向上である
・面倒なこと、時間のかかることはやりたくない
・短期間に劇的な成果を得たい
SEOを正しく理解すれば、それが間違いであることは誰にでもわかることなん
ですが、人はよく間違いを犯します。
一昨年来、急激に沈下する経済状況に脅える経営者はたくさんおられること
と思います。
藁をもつかみたい気持ちはわからないでもありません。
でも、藁なんかつかんでいても会社は救われません。
苦しい時こそ、しっかりと顧客に目を向け、知恵を絞って打開策を見出した
いものです。
今、ネットには、楽して劇的な成果を期待させるような類の情報があふれて
おり、目を奪われる方々も多いようですが、これこそ、『藁をもつかむ』で
あり、大切なものが見えなくなってる証拠です。
僕は、セミナーでよくこんなことをよく言います。
『ホームページは、自社の戦略が投影されたスクリーンのようなもの』
だと。
戦略のないホームページは意味を為しません。
そして、
『スクリーンをより多くの人に効率よく見せるため』
の方法の1つがSEOです。
おわかりですよね?
貴社の戦略を、見ず知らずの人に、正しくわかりやすく伝えることができて
尚かつ、閲覧者に何かしら有用性を見出してもらうことができるホーム
ページでなければSEOなんて意味を為さないんです。
あるキーワードで検索したら、10位以内にヒットする。
だから、ホームページへのアクセスも相当数ある。
でも、売上げは期待したほど伸びない。
何に原因があるか、もう気づいていただけましたよね?
ある人が検索し、その結果、ある企業のホームページにアクセスした。
SEOができるのは、ここまでです。
この企業の商品を購入する、あるいは、メールや電話を使ってコンタクトを
とる。
そうしたアクションに結びつけるには、そのホームページに掲載された情報
が、他と比べて特異性、優位性を持っている、あるいは、そこに何らかの
有用性を見い出してもらうことが必須です。
そうです、大切なのは、貴社ホームページが『顧客に貢献できたか否か』
なんです。
SEOを盲信したり、勘違いすることで怖いのは、最も大切な
『顧客に向けるべき視点』 を奪われることです。
何が大切なのかを忘れさせてしまうことです。
ネット上に限らず、それがあたかも正しい方法であるように仕向ける情報が
氾濫する今、多くの人がSEOに目を奪われがちですが、早く気付いて軌道修正
してください。
でないと、企業イメージが知らないうちに蝕まれ、気づいたときには大きな
ダメージを被ることになりかねません。
SEOを盲信する、あるいは勘違いする企業は、検索結果の上位に表示されれば
されるほど、企業イメージが傷つく可能性が高まります。
なぜか?
答えは次回のお話の中で。
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