Web戦略 #1 ~ 選択
久しぶりにサイトプロデュースの現場を、ちょっと遅れ気味のリアルタイムレポートで。
連載にしちゃおうかな。
こんにちは。
チームデルタの谷口です。
この企業は、業界では日本最大級と言われています。
いくつかの日本初のサービスを持ち、とてもハートフルな設備とサービスで、業界のオピニオンリーダーとしてのポジションを既に築いています。
事業は、A、B、C、D の4つ。
で、それぞれの事業に、ターゲットA、B、C、Dがおり、現在、C、Dの事業がA、Bの事業に対し、約2倍の規模をもちます。
しかし、経営者は、何とか、A+B:C+D を1:1にしたいと希望しています。
なぜなら、ターゲットC、Dは、ローカルエリアからしか得られない、という事業の特性に対し、A、B、特にAは、首都圏という大きな商圏からの集客を期待できる特性を持つとのこと、だから。
でも、僕は、この2つのターゲット特性の違いが事実なのか、特に、Aの集客エリアと特性には、少し懐疑的でもあったんです。
この業界のことを僕自身がほとんど知らないってこともあって。
だから、僕自身がこの業界を知り、そのターゲットの特性を理解するために調査を開始しました。
大手出版社さんが発刊する雑誌なども僕にたくさんの知識を与えてくれました。
そして、ネットにおける需要調査を開始して気付いたんです。
少なくとも、この業種、業界に関するネット上での需要は、
ターゲットA > ターゲットC > ターゲットB > ターゲットD
であり、中でも、ターゲットAは他の3つに比べてもダントツに市場が大きく、また、ターゲットC、Dは、同時に、地元であることをとても意識していることがわかりました。
この時点で、クライアントの言葉は、ネットにおいても、おおよそ当てはまることがわかりました。
そして、もう1つ、大きな収穫がありました。
それは、ターゲットAの一部は、僕がこれまで1度も聞いたことのないフレーズをキーワードとして使用していることに気付いたこと。
それも、案外高い頻度で。
これは、ほんとに意外でした。
そんなフレーズを使って情報を求める日本人が既にたくさんいることが僕には驚きでした。
時々、非常に新鮮な驚きを僕にもたらしてくれるネットビジネスは、やっぱり、やってて楽しいですね。
そして、もう1つ、僕が聞き慣れないフレーズとよく似てて、でも若干ニュアンスのことなる英語のフレーズを使う人たちが、実はもっとたくさんいることまでわかってしまったんです。
これまで、ターゲットを4つに分類し、戦略を立て始めていた僕は、大きく戦略変更することを思いつきました。
この日英のフレーズを好んで使用する人たちをターゲットA'として新たに加え、
ターゲットA+ターゲットA' を、本件の主要ターゲットに据え、
ターゲットA+A'+B:ターゲットCD を7:3
程度の力配分にすることを前提にコンテンツ構成、そしてSEO対策を実施することに大きく転換することにしたんです。
当然のこのながら、ターゲットCDを持つ事業においては、機会損失が生じるかもしれません。
しかし、すべての事象はトレードオフであり、サイトプロモーションにおいては、目的の明確化とともに、専門性の重要度はますます高まっています。
複数の事業を1サイトで扱い、そのどれにも集客を望むのは、現状においては、至難の業です。
こうした場合、ドメインの分割(サブドメイン化含む)で、それぞれのサイトの専門性を高め、それぞれのサイト集客力を向上させる手法を用いるのが常道かもしれません。
ですが、僕はあえてドメイン分割を採用しませんでした。
なぜなら、それ以上の成果を挙げる他の方法を思いついたから(笑)。
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