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見えないからこそ見える人のハート

成果倍増サイト構築コラム

COLUMN

見えないからこそ見える人のハート

ある自治体が配信する経済・産業情報メルマガに6回にわたって連載中のコラムからの転載です。
題して、『不況の今だからこそ:信頼構築の勘所』。


こんにちは。
チームデルタの谷口です。


だから、文体、いつもより固いですから(笑)。
ついでに、『今日した いいこと』も、ありません(笑)。
隔週で日曜日に掲載しています。


本日は、その第3回目。


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■Vol.3 見えないからこそ見える人のハート


Webサイトは24時間、365日、休むことなくあなたに代わって、ユーザーに情報を伝えてくれる、この上なく便利なITツールです。

でも、人間に比べれば極めて不器用でもあります。
基本的に、指示されたことを繰り返すことしかできません。
何を指示するのか、何をさせるか、決めるのはあなたであり、その成果はあなた次第です。

そして、みなさんの多くは、サイトの中で起きている『事件』のことをご存じない。
そこには、無視できない多くの事実が隠れています。
知らないうちに、振るいにかけられ、切り捨てられる現実がもしもあなたの目の前で展開されたなら・・・
あなたは見過ごすことができるでしょうか。

それでも、世の中の人の多くは、あなたのサイトがなくても一向に困りはしません。
貴社と同じ商品、同様のサービスを提供する企業はいくらでもあります。
貴社サイトに十分な仕事をさせているか、そして、それが貴社に何らかの成果をもたらしているか、再度、検証されることを強くお奨めします。


ITには、ビジネスを劇的に『加速』し『拡張』させる力があります。
その速度と広がりにおいて、マンパワーの比ではありません。
だから、その活用には知恵を絞り、貴社なりの戦略を打ち出してほしいと常々考えています。

ブランドの力、資本の規模に関わらず、目の前の小さなモニターの中でのみ展開されるのがネットのビジネス。
どの企業にも公平にチャンスが与えられていることを忘れないでください。


ネットショップの数が今に比べれば、まだまだ少なかった時代、今から10年近く前でしょうか、ある小さな、誰にでも簡単にできるサービスによって多くの利用者の信頼を得た松坂牛の専門店がありました。
あまりにも簡単なのに、とっても喜ばれるサービスだったおかげで、メディアにもたくさん取り上げられました。

この店は、夕方まで実店舗を営業し、夕方からネットショップに早変わりする小さな店でした。
店を閉じた後、パソコンで注文を確認し、夜にかけて商品を準備し発送するという、どこのネットショップとも変わらないサービスを提供していました。
が、1つだけ、当時としては大変ユニークなサービスを付加していました。

それは、お買い上げいただいた肉の写真を、梱包直前に撮影し、発送のお知らせメールに添付することでした。
いっけん何気ないサービスのようにも見えますが、ここには、お客さんへの心遣いがたくさん見てとれます。

この店の商品の特性を少し考えてみましょう。


・商品が生ものであること
・高額であること
・贈答用によく利用されること


これら1つ1つは、利用者に不安を生む要因になりかねません。
この店のご主人は、こうした不安を自身が感じ取り、購入したお客さんに安心感を与えたいとどこかで意識されていたんじゃないでしょうか。

もちろん、メールに添付された写真が、商品の安全を保証することはできません。
でも、写真によって、「気持ち」を伝えることは十分にできたんだろうと思います。
高額な生鮮食料品を、店に出向くことも店主の顔を見ることもなく購入する利用者に対し、その1枚の写真は、お店の「誠実さ」を伝え、購入者の多くは、その店に信頼感を抱いたはずです。


見えないからこそ見える人のハート。


顔が見えない、声が聞けないネットにおいては、印象がとてもはっきりと伝わります。


良いか、悪いか
好きか、嫌いか


お客さんを引きとめて説得することもできないし、言い分けするチャンスもないのがネットビジネスです。
逆に、細やかな心遣い、お客さんを大切にしようとする小さな試みが大きな共感を呼び、ファン心理を醸成させることも多々あります。
印象の良い/悪いを隔てるのは、案外シンプルな理由、ほんの些細なことだったりします

誰もが知るようなメジャーではなくても、一部(それがネットビジネスでは十分な市場になります)の優良顧客(ファン)を抱えるブランド(企業)は全国にたくさんあります。
インターネットの普及にともない、そういうブランドが一気に増えました。


楽天に出店する多くのショップは二極化していると言われます。
年間売上額が数千万円~数億円を超える一部のショップと、数百万円以下のショップ。
成功しているブランドとそうでないブランドを切り分ける理由の中には、商材でもなければ、価格でもないケースが見られます。
閲覧者が心惹かれる情報提供だったり、注文から商品到着までの案内が親切だったり、到着までが極めて迅速だったり、購入後のフォローやサポートが万全だったり、そんな、お客さんの視点に立った商売の基本的なスタンスが、好印象を生みリピーター(優良顧客)を作り出す理由に結び付いているケースが多々あるようです。


ビジネスへの取り組み、企業姿勢が一層、濃縮されて投影されるのがネットの世界。

ビジネスにネットが導入され、仕掛けが自動化され、何もかも便利になった今でも、お客さんの信頼を勝ち取り、利益を生み出す原動力となるのは、お客さんの視点で知恵を絞り、汗する人の力であることは、今も昔も 変わりません。



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