サイトプロデュースの舞台裏 #1
同じ予算規模、同じ目標を掲げてスタートしても、同様の結果を得られるとは限らない。
常に最良の結果を得ていただきたいと、志を高くしてプロジェクトに臨んだとしても。
こんにちは。
チームデルタの谷口です。
僕のコラムでは、当社が関わるプロジェクトの中で、日々立ち会う問題、課題、そして、成功に至るまでのプロセスを、前線に身を置く 一Webプロデューサーの立場からお話しています。
過去には、こんな事例をご紹介してきました。
・成功の理由 #1~#7
・いいサイトをつくるために #1~#5
いいサイトができる、そして公開するというとは、クライアントの問題、課題を解決し、目的を達成するための準備が整うことです。
プロジェクトの予算、費やされた時間、現状の分析・評価、マーケティング調査、企画、設計、制作と、その後の成果を左右する要因はいくらでもあります。
が、最良の成果を得るために最も大切なのは、クライアントの取り組み方だと考えています。
目的を達成するまでの取り組みを支援・応援することも、もちろん当社の仕事だと思っています。
サイトを構築する作業はおもしろいもの。
その企業の本質が見えることがあります。
組織の大小、業種業態に関わらずです。
企業のカラーや文化とも言えますね。
風通しがよく、担当者へ適切な権限が移譲され、担当者自身が使命をはっきりと理解し、関わる人達が担当者を中心に役割を理解した組織は、ネットビジネスのリテラシーやサイト運営、Web活用の経験年数を問わず、ほぼ間違いなく、いいサイトを作り上げます。
僕らの業務においては、当たり前のことですが、組織の運営に触れられなことが多々あります。
でも、上記のような組織は、何もサイト構築に限らず、商品開発にも、プロモーションにも優れた動きを見せます。
このクライアントは、若手が発言しやすい、自主的に行動しやすい「場」を作ることに優れていました。
自身も会社を動かす一員であるとの確かな実感を持ててる若手社員が多いと取材をしてて感じました。
実は、このクライアント、この未曾有の不況下にあって、売上高、当期純利益ともに過去最高を記録したことでメディアにも盛んに取り上げられている企業のグループ会社なんです。
社員のモチベーションアップにおいてとっても有名な会社でもあります。
なるほどって感じです。
そういえば、先日取材させてもらった『東京らーめん界のドン』と呼ばれる有名らーめん店のオヤジがこんなこと言ってたっけ。
『式を理解しているヤツは、幾通りもの答えを自分で作り出す』
答えを求めるヤツにはいくらでも教えるけど、でも何も生み出さない』
今、僕は、とてもいいサイトの公開に立ち会おうとしています。
日本でインターネットの商用利用が開始される頃より、この業界に身をおいて、長い間、企業サイトのプロデュースに関わってきた僕自身が、「いいものができた」と自信を持って送りだせるサイトです。
でも、この素晴らしいサイトを生みだした原動力は、入社2年目の女性の努力でした。
そして、彼女を取り囲み、積極的に関わってくれた先輩たち。
そして、めったに顔を出すことなく、しかし、要所では、いい仕事をしてくれていることが容易に想像できた総務部のリーダー。
これは組織力の成果です。
同時期、ほぼ同じ予算で進行したプロジェクトがありました。
残念ながら、成果には大きな開きが生じてしまいました。
当社がいたらなかったこと、悔やまれることもなきにしもあらずですが、やはりクライアントの取り組み方の違いが大きく影響していることは否めません。
すべてのクライアントに、いい成果を得ていただきたいと常に思い続けていますが、僕らが手を出せない領域が存在するのも確かです。
いいサイトが生まれるプロセスで、クライアントと僕らがどんな時間を積み上げてきたのか、少しだけですが、お話していこうと思います。
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