ホームページは作らないほうがいい!?
1.多くの人が企業情報を求めている
またまた、谷口がお得意のへそ曲がりな書き出しで、人の気を引こうとしてる、、、ってわけではないんですよ。
これは、長年ネットビジネスに携わり、延べ700社を超える企業の方々のお話を聞き、ご相談を受けてきた私が得た、1つの結論なんです。
少し言葉を修飾する必要がありますが、私は、あらゆる業種においてオンライン取引がスタンダードになりつつある現在、
できの悪いホームページなら、ないほうがいい
と本気で考えています。
少しデータが古いですが、日本ブランド戦略研究所「企業情報サイト調査2004」調査結果によれば、
企業情報を必要としている人は64%に達し
54%の人がインターネットを通じてその情報を入手している
と報告されています。
これは、2003年の調査を2004年に発表したものですから、おそらく、その数字はもっと大きくなっているはずです。
企業情報とは、株価や財務内容といった限られた目的の情報だけではなく、ある物を買う際にその企業について知りたいとか、A社、B社、C社の製品を比較したいとか、広い範囲における企業情報です。
さて、みなさん、これが何を意味すると思いますか?
一言でお伝えするなら、
貴社がどんなに優れた企業であっても、多くの場合、企業イメージはホームページの出来で決まる
別の言い方をすれば、
貴社がどんなに優れた企業であっても、ホームページのできが悪ければ、悪い印象だけが残る
ということなんです。
2.ホームページが企業価値を左右する
以前に、ある食品製造メーカーからホームページリニューアルの依頼を受けました。
早々に私がしたことは、既にあるホームページが、その企業イメージにどのように貢献しているか、していないか、の調査でした。
まず、その企業の商品購買層(ターゲット)にあたる人たちを20数名ほど集め、一人一人にそのホームページをみてもらうというモニターリングを実施したのです。
その結果、
その会社のイメージは? →古臭い
その会社の商品を買いたい? →いいえ
その会社のことをもっと知りたい? →いいえ
といった、惨憺たる結果が返ってきました。
これは、あくまでも、モニターの方々に余計な前知識を与えず、ホームページだけを通して得た結果です。
いかがでしょう?
貴社にあてはめて想像してみてください。
私は、その前に、この企業のオフィスも工場も見学し、経営者の方からお話を聞き、いくつかの製品を一消費者として購入していました。
そして、私が得た印象は、、、この企業の製品作りへのスタンス、その結果として生まれる製品とも大変よいものでした。
そして、次に私が感じたのは、、、、この会社は、ホームページのリニューアルによって、劇的に企業イメージの向上が図れる、そして、経営戦略の矛先を少し変えるだけで、大幅な利益改善が図れるということでした。
なぜなら、その優れた製品のバリューがその企業に留まっていかなったからです。
守秘義務がありますので多くを語ることができませんが、簡単にいうと、優れた製品を生む技術も志もある企業にも関わらず、ブランディングが上手にできていなかったということです。
次に、私が事前に得た情報と印象をモニター一人一人に伝え、同じ質問をしたたところ、、、
どうでしょう、、、、、彼らの印象は一気に向上したのです。
ここでわかることが2つあります。
1つ目 は、
ホームページのでき如何で、企業イメージは決まる可能性が高い
2つ目 は、
企業情報を正確に伝えることができれば、その印象は劇的に変化する
ということです。
3.営業戦略の重要なポジション~それがホームページ
もしも、私がモニターの方々に伝えたことが、企業情報としてきちんとホームページ上で伝えられていれば上記のような結果は得られていないはずですね。
もしも、私という人間がホームページだったら、、、、です。
もしも、貴社のホームページが、貴社の素晴らしさ、優秀さをきちんと伝えることができていれば問題はありません。
ですが、私のこれまでの経験から感じることは、
優れた企業の多くが、その持てる力を決して存分に伝えきれていない
ということです。
もしも、営業トークでお客様に納得していただける自信があるならば、ホームページでそれができているかどうか、再度ご確認ください。
なぜなら、ホームページは、あなたが寝てる間もあなたに代わって、貴社の宣伝し続ける貴社きっての優れた営業職になる力を秘めているのですから。
インターネットの利用人口が既に8000万人を超え、世界屈指の高速ネットワークが極めて低料金で利用できる現在の日本においては、企業情報をいかに上手に伝え、いかに消費者へ好印象を与えるかが、大切な命題になっています。
少し極端な言い方をするならば、企業価値を高めることにも低めることにもホームページは大きく影響する存在であり、経営戦略の重要なポジションにある、ということです。
特にマスメディアでの広報が難しい中小企業にあっては、ホームページを通して得られる企業イメージが、経営により一層影響することは間違いありません。
「できの悪い=企業イメージを壊す/低めるようなホームページならないほうがいい」
の意味、ご理解いただけましたか?
では、貴社のホームページを客観的な目で見て、消費者、利用者に、貴社を上手に伝えられているか否か、再確認してみてください。