賞味期限切れだっての(笑)。 #1
Webでは、新しい言葉が生まれると、
その意味と本質をを十分に理解してない人たちによって
その言葉が使い尽くされ
賞味期限よりもはるかに早く消費しきってしまう
という、とっても奇妙な現象がいまだ続いています。
こんにちは。
チームデルタの谷口です。
曖昧に、そして、感覚的に、新しい言葉を駆使することへの幼稚な憧憬を伴って、全国で毎日言い尽くされればされるほど、人の耳と脳は、それらの言葉を一気に陳腐化、ミイラ化させます。
ましてや、そもそも、その本質がチープで、語彙のよさ、発想の良さのような広告コピーに近いことを理由に脚光を浴びた言葉だったりすると、特にその傾向が強くなるような気がします。
例えば、
『セカンドライフ』
『Web2.0』
『クラウドコンピューティング』
などなど。
確実に言えるのは、このどれもが、1年後にはステージから退場している、ということです。
ステージには、今の僕らが耳にしたことのない、新たなスターがいるはずですよ。
既に一人のスターがステージに上がったようです!
今のステージでは、セカンドライフは衰弱しきってるし、Web2.0は腐敗一歩手前じゃないですかね。
クラウド・・・ももうすぐです、きっと。
だって、Webサイトも、メールの仕組みも、みんなクラウドじゃん?
そもそも、インターネットそのものが、「雲」なんです。
システム構成図なんか書くときに、インターネットを「雲」のイラストで表現するのって15年も前からの習慣だし(笑)。
どうも、僕には、「赤いルージュ 」「馬から落馬」「一番ベスト」みたいな、間の抜けた言葉に聞こえちゃうんですよね。
こういう、はやり言葉に敏感な輩は、賞味期限の過ぎた言葉には決して近寄りません。
でも、一度、「1年前によく使ってたあの言葉、もう使わないの?」って聞いてみたいんですけど、僕は(笑)。
いじわるでしょうか?
Web2.0をネタに、もう少しいじわるに突っ込んでみましょうか。
この言葉もこれまでにもあったように、技術的にも、ビジネス的にも、既に出尽くしたものの『言い方』を変えただけで、ビジネスの本質に関わる、新たな定義は何らされていません。
少々過激な言い方をさせてもらえば、『ウェブ進化論』をありがたがっているのは、商売の訓練を受けてない、あるいは、ITを商売に役立てたリアル体験を持たない連中だと僕は考えています。
『web2.0』を下敷きにした実践における活用法や、これまでにない方法論を提示した人を僕は知りません。
その本質を「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」とするWeb2.0ですが、こんな考えを、言葉というシンボルに集約して、わざわざ定義してもらう10年以上前から、ネット上にはこれが既に存在し、ユーザーはそれを活用しまくってきた(だからこそ、みなさんの多くは知らぬ間にその恩恵に預かってる)きたことは、キャリアのあるネットユーザーならとっくに知っていますし、たいそうに定義づけられたって笑うしかありませんよね(笑)。
この著者が、『Web2.0』というブランドを構築して金儲けをすることを目的としたのであれば、僕はその成功を素直に称えますけどね。
笑っちゃうネタと言えば、、、、、、ITの周りに集まっちゃう人たちときたら・・・
次回、もう少しだけ、お付き合いいただいちゃおうかな(笑)
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