Webマーケティングの実践と訪問者の心理 | (株)チームデルタ 千葉 東京

Webマーケティングの実践と訪問者の心理

成果倍増サイト構築コラム

COLUMN

Webマーケティングの実践と訪問者の心理

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1.自分でできる市場調査 ~ キーワード/テーマの選定を通して市場を知る

ホームページを使った集客、売上、そして、企業/商品/サービスの認知向上をめざすならある程度の市場調査が必要です。
特に、インターネット上のマーケティング情報抜きで利益の向上を望むのは、羅針盤を持たずに目的地に向かって大海原に船を出すのと同じこと。
よい結果を得るのは困難です。


従来、市場調査の実施やマーケティング情報を得るには大きな費用が必要でした。
現在は、少なくともインターネット利用者に特定すれば、簡単な市場調査を行うことができます。
これらのツールは現実に(大手を含む)広告代理店やマーケティングを本職とする人たちにも利用されているツールです。
これらのツールから得られる情報を元にすれば、貴社商品/サービスへの需要や競合企業のボリュームをざっくりと把握することができます。


また、有料サービスですが、ネットリサーチも大変低額で利用できるようになりました。
一例ですが、特定の属性(年齢別、性別、職業別、地域別、嗜好別など)を持つ1000人へのアンケートによる調査なら、30万円~程度で2,3日で結果が手に入ります

Yahoo、Google、MSNの検索結果、検索回数(Yahooのみ:情報古い)およびKEIが得られます。
KEIとはキーワード有効性指標と言われ、数値が大きいほど「狙い目」キーワードになります。
KEI=月間検索回数の2乗 ÷ 結果件数


Yahooにおける関連キーワードと、当該キーワードのGoogleトレンドの結果を見ることができます。
Googleトレンドでは、ある期間における検索ボリュームの推移(トレンド)を知ることができるため、需要の変化(特に季節性の高い商品/サービス)を知るには有効なツールです。

 

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2.目標と利益を試算しよう ~ 必要なアクセス数の計算

ホームページから得られる利益を算出することは簡単ではありません。
会社や商品の認知、イメージ向上といった間接利益をホームページから得ているとしても、どのくらいの対価としてフィードバックされているのか、計算することは容易ではありませんね。
ただ、ホームページによる商品やサービスの販売活動に関しては比較的簡単にできます。
取り扱う商品/サービスの特性、業態などによって異なる要因がありますが、以下ではわかりやすい例をあげて説明します。

☆アクセスはどの位必要か

説明をシンプルにするために、数字を小さくしています。
ホームページで100万円/月の売上を得ることを目標にしたとします。
平均購入価格は1万円とします。
すると、100件の受注が必要になります。
1人の訪問者が実際に商品購入に至る割合(購買率)は、大変優良なネットショップでもせいぜい2,3%ですから、ここでは0.5%としましょう。


すると、必要な訪問数は、20,000件/月(330アクセス/日)ということになります。
それも、Yahoo/Googleなどの検索サイトから来る、「間違い」「勘違い」系訪問者や、不正アクセス、いたずらなど、見込みのまったくないノイズを除いた正味の訪問数(当社サイトではノイズが8割以上あります)が前提になります。
すると、少なくとも、その2倍の訪問数が最低でも必要です。
(PV=アクセス数ではないことに注意してください)

おそらく、ネットショップ専業であれば、100万円/月では商売にならないはずですから、これを300万円/月に置き換えると、60,000件/月の2倍の訪問数、120,000件/月が必要ということになります。

もちろん、ショップ名が認知され、相当数の顧客を抱え、高い満足度を得られれば、購買率は大幅に向上し、同時に訪問者数も劇的に増えるという、良い循環ができあがります。
しかし、そこに至るに待っているだけでは、とても120,000件/月の訪問数は得られません。

上記事例では、購買率を0.5%としました。

購買率は、広い意味でコンバージョンとも言います。
コンバージョンには、メールや電話による問い合わせ、資料請求、購買など、サイト訪問者が貴社にとって望ましいアクションに移ることを意味し、訪問者がアクションに移行する割合をコンバージョンレートと言います。

コンバージョンレートは、業種、取り扱い金額などによりさまざまです。
以下では、当社が手がけた案件を基にした経験値としていくつかのコンバージョンレートを用意しました。
みなさんのサイトが期待する利益を生み出すには、どのくらいの集客が必要なのか、シミュレートしてみてください。
まずは、目標売上額(あるいは、間接的な利益額)を決めて作業を進めます。


コンバージョン率(一般)
1,000~10,000円の商品:1%未満
5万~10万円以上商品:0.1%
100万円以上のサービス:0.001%未満


次に、キーワードの利用頻度によって、上記目標が実現できるか、簡単な検証を行います。
もちろん、貴社ホームページへの訪問者が利用するキーワードは1つだけではありませんから、あくまで簡易な検証です。
(当社サイトへの訪問者が使う主要キーワードは、だいたい10前後です)


キーワードアドバイスツールを使って、そのキーワードの月間検索数を調べます。
ホームページ制作を例に取ると、約280,000件/月(Yahooのみ)です。
検索エンジンのシェアはyahoo、google、msnでおおよそ6:3:1程度ですから、 すべての検索エンジンでトップページに表示されたとすれば、月あたり約47万回表示されることになります。
そのうち、3人に1人がクリックしたとすれば、約16万件/月の訪問者が見込め、当社の現状以上の結果が得られ、充分ビジネスとして成り立つことがわかります。

もちろん、ホームページにはたくさんのキーワードを使って訪問者がやってきますので、上位ヒットする主要キーワードを使って上記計算を行い、各キーワードの積算で結果を知ることができます。
また、ホームページへの来訪者は、検索サイト経由だけではないことも若干考慮すべきです。

 

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3.信頼感、共感、ファン心理醸成

信頼感、共感、ファン心理醸成にはある種の情報構築のメカニズムのようなものがあります。
ここでは、中小/中堅企業向けの好感度アップコンテンツの作成についてお話します。

・「おいしいですよ」と言っても誰も信じない

「おいしい」食料品を扱うホームページでは、「おいしい」という言葉はある意味、禁句です。
なぜおいしいのか、どこが工夫されて、何が他と違うのか、「なるほど、おいしそうだな」と訪問者に思ってもらう内容が必要です。
同じ意味で、「こだわり」をもつ商品を売るホームページで、「こだわっています」は禁句です。
「なるほど、こだわってるな」と感じさせる説得力をもった内容にしなければいけません。
要するに、あなたが言うのではなく、訪問者に感じていただくことが大切なんです。
「おいしい」「こだわっている」を裏付ける内容を持たせることに工夫してください。

・会社が(代表者)が語るのではなく、他の人に語ってもらう

古くからある有効なマーケティング手法として、「お客様の声」があります。
これはホームページに限らず、テレビでも雑誌でもチラシでも昔も今も使われているPR手法です。
会社が語るのではなく、まだ購入していない(購入を迷っている)人と同じ視点で、ほんの少し前は自分と同じ立場だった人が、「購入することで得たメリット」を語るのですから、購入を迷っている人には、「あと一押し」の効果があります。
「これだけ多くのこの人たちが認めてるんだから、自分もきっと大丈夫」という心理の醸成に役立つわけです。

同様の効果を狙った以下のようなコンテンツを作成したところ当社では効果を得ています。

A. インタビュー
支持してくださるお客様と企業側とのインタビューです。
「お客様の声」以上に、詳細な内容で顧客の本音と貴社のメリットを伝えることができます。
両者の写真、司会による進行を交えて、取引の前、取引後、そして商品、サービスの価値について語り合う形式のコンテンツです。
ここで大切なのは、決していい事ばかりを語ってもらうのではなく、厳しいご意見もうかがうことです。
また、その意見に対する対応や考えもきちんと伝えることで、「決してやらせではない」信頼感を醸成します。
インタビュー前にしっかりとシナリオ(問答の進行手順、そして落しどころ)を用意することが大切です。
企業間取引が中心の高額なサービスを扱うサイトなどに有効です。


B. 対談
これもインタビューと同様、訪問者への信頼感醸成に効果があります。
対談相手の選択が大切です。
その業界のオピニオンリーダー的存在、あるいは、説得力のある肩書きをもつ相手であれば、一層効果があります。


C. 従業員による自慢話
決して経営者、あるいは経営の中心メンバーがやってはいけません。
最も現場でがんばる人たち、営業職、ドライバー、新人、工場の技術者あたりが適任です。
そもそも、自分の職場、自分の仕事、自分のポジションを従業員自身が自慢できるということは、その企業が優れてる証明のようなもの。
顧客の視点に近い人たちによる、自身の企業の自慢話は好感度アップ、好印象に繋がります。
しかし、ここは、彼らの本音が聞けるかどうか、あるいは、誇りを持って仕事に取り組む従業員がいるかどうかという根本的な問題があります。
「やらせ」でやっても逆効果を生むだけですので注意が必要です。


・あえてマイナー要素を開示する
情報隠蔽による昨今の企業の不祥事によるブランド低下(消滅)はみなさんの知るところです。
しかし、意外と知られていないのが、企業にとってのマイナー要素をわざわざ率先して開示する企業に対するイメージです。
人(訪問者)は、企業の潔さに好印象を持ちます。
間違いに対し自ら名乗る姿勢を決して否定しません。
マイナー要素をあえて開示して、企業としての誠意、誠実さ、ひいては信頼感の醸成に結びつけることは、PR手段として有効です。



・意識の上では、「商品」ではなく「誠意」を売れ
作り手、売り手、すなわち、企業にとって都合のいい話のオンパレード(当たり前に考えれば当たり前すぎますが)の中、もしも、貴社ホームページが、売り手にとっての都合のいい話を控え、顧客の問題解決、不安の払拭、商品、サービス、業者の正しい選択方法、失敗談(後の成功談でなければ意味なし)、あるいは、営業上、自社のデメリットとなりかねない本音を語ることができればどうでしょうか。
たとえば、

「うざい営業マン撃退方法」
「お値段の秘密のからくり」
「ちょっと待って!その契約」
「できる営業マンとバカ営業マンの見分け方」


なんてコンテンツ、なかなか書きにくいかもしれませんが、この系のコンテンツは総じて人気があり、顧客に対する企業の姿勢を示しやすく、結果として信頼感を得ることができるというわけです。

・人は「失敗話」が好き
一部のブログが大人気を博すのには理由があります。
「農家の花嫁」「太らないスイーツが食べたい」など過去にメディアが取り上げるほど人気を得たこれらコンテンツに共通した要素は、

・ 読者と同じ高さの視点
・ 苦労、失敗の連続
・ 汗
・ 手作り感

です。

・ たくさんの失敗から生まれた成功例
・ だめ社員の一言/アイデア
・ 苦労の連続の先で手にした/学んだ経験

など、物語性が高く、文字の向こうに、「その人」の顔やハートが感じ取れるようなコンテンツに、人は共感し、ファン心理が醸成される傾向があります。

当社がこれらコンテンツの制作に取り組むのは、その前に大変時間をかけていろんな立場の人の話を聞き、現場に出向き、工場や施設を見学して、情報を集め、選別した後です。
これらを企画するにふさわしい企業環境、魅力ある人物、足元に埋もれたきらりと光る何かがなければ作れないのです。

これらのコンテンツは信頼感/ファン心理の醸成には効果的ですが、実は、これらを「やること」ありきで進めると失敗します。
ただの「やらせ」コンテンツになってしまい、かえって反感を買いかねません。
これらのコンテンツを作る「ネタ」を探し出すには、まず、足元から会社の中を見つめなおすことが大切です。
魅力ある企業には、必ず、ダイヤの原石がころがっています。
それを見つけることができるかどうかが、優れたコンテンツを生む鍵になります。

 

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