あなたはまだ気づいてないだけかもしれない ~ Webマーケティングよりマーケティング #13
(超長文ですのでお時間の許す方だけお読みください)あー、お客さんの声ね。
あればいいのはわかってるんだけどねぇ・・
なかなかお願いしづらいところもあって・・
ってな感じで、これまでお会いしてきた中にも【お客様の声】をお持ちでないクライアントがたくさんおられました。
イメージしてみてください。
買う理由が明確でない時、
独自の魅力的な条件が提示されていない時、
あるいは、条件がすべて同じ時、
あなただったら、どこで買いますか?
そこで買った人たちのメッセージが掲載されているサイトとそうでないサイト。
どちらも同じですか?
それとも、どちらかに惹かれますか?
自社の実力や魅力を上手に伝えることは容易ではありません。
それ故に、クライアントからいただくメッセージは、まだ見ぬ訪問者に、魅力的かつ強力にアピールできる数少ないコンテンツになり得る大切な情報です。
既に取引のあるクライアントからメッセージをいただくのにたいそうなコストはかかりません。
特別な気遣いもいらないと思います。
僕の経験では、たいていの場合、クライアントに連絡を取り、丁寧にご協力をお願いすれば了承いただけます。
なのに・・・
あなたのビジネスを魅力的に仕立ててくれるローコストで強力な情報をどうして手に入れようとしないんでしょうか。。
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最近、その理由の一端を知ることのできる興味深い記事を読んだのでここでご紹介します。
リアルインサイトの鳥内さんがfacebookに連載中の
■ビジネスマン1万人との出会いからの結論
です。
この連載は大変有益です。
氾濫するマーケティング情報の収集に時間が割かれるばかりで情報難民になりかけている方は、今購読している情報をばっさり捨てて、これだけに集中してもいいくらいです。
僕からも強く推薦します。
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声を手に入れることをあきらめるのは簡単ですが、その損失はあなたが想像する以上に大きいと思います。
どうか、クライアントの声を集めておいてください。
ご自身で執筆したり、写真を加工するのが苦手な方は、それを僕にご提供ください。
強力な【売り】に仕立てますから。
さて、ここからは、事例を通して、「声」の有益性についてお伝えします。
せっかくクライアントから貴重なメッセージをいただくのであれば、より良いメッセージを得て、一層魅力的な「声」に仕立てるための方法も合わせてお伝えします。
これができれば、見込み客に買ってもらうための実に強力な動機付けを生み出すことができるんですから。
現在、僕はある建築事務所のサイトを再生中です。
僕のクライアントであるこの建築家のサイトにも【お客様の声】がありませんでした。
特定の建築家には、狂信的なファンや、他には目もくれないでその建築家を指名する人たちがいることを僕は知っています。
が、彼らは今回のターゲットではありません。
なぜなら、彼らに対し、今以上の情報提供は必要ないからです。
情報が必要なのは、
【建築家と建てることに前向きだが、住宅メーカーに依頼することも選択肢からはずしていない、あるいは、どの建築家に
するか、大いに迷っている人たち】です。
建築家と家を建てることを検討している人にとって共通する不安は、
1.信頼と保証
そして
2.気持ちの疎通
です。
1は、多くの場合、建築事務所と大手の住宅メーカーを比較することによって生まれます。
また、これを打ち消す情報が不足していることも不安を大きくさせる要因になっています。
2は長い時間の中で生み出されたイメージです。
高いんじゃないだろうか、、とか、建築家ってエラい先生のようだけど、我々の気持ちをきちんと感じ取ってくれるんだろうか、、とか、そんな不安ですね。
これの解消にはコミュニケーションしかありません。
多くの建築事務所のWebサイトは、この不安を解消する努力をされていません。
というか、おそらく、この不安を建築家の多くは知らないんじゃないか、と思うくらい、日本中の建築事務所のWebサイトは、未来の施主の気持ちに無頓着です。
だから、まだ、いくらでも未来の顧客を掘り起こせそうな気がします。
この状況は、僕と僕のクライアントにとってはとてもありがたいことでした。
だから、僕らがこれから繰り出す【先制パンチ】は効きますよ(笑)。
こうした未来の施主たちが抱える不安を打ち消すのは、建築事務所から発せられるメッセージだけではまったく力不足です。
理由は、前回の僕のノート、
で書いていますが、内側の人、会社のエラい人が発するメッセージは、見込み客の気持ちには浸透しにくいんです。
強く熱心に伝えようとすればするほど、それらは自慢話になったり、上から目線になったりします。
そこで登場するのがお客様の声です。
建築家と家を建てることに魅力を感じているがでも、住宅メーカーのような裏打ちされた信頼感に乏しいと思っている施主予備軍の共通するそして、大きなお金を使う時に、誰もが抱く
【失敗だけはしたくない】
という恐れにも近い感情。
こうした気持ちを和らげ、少しでもポジティブな思考に導くのに最も効果的な情報は、唯一、
【その建築事務所で実際に家を建てた施主の声】
以外にありません。
彼らは、かつて同じような不安を抱え、それをいくつものプロセスを通して打ち消し、乗り越え、世界でただ1つの心地良い空間と時間を手に入れた人たちなんですから。
今一歩踏み出せないでいる未来の施主にとってはまさに生き証人です。
ここで1つ2つ、テクニックをお伝えします。
声を拾うとき、以下を聞き出すことを決して忘れないでください。
・どうやって(自分たちを)知ったか?
・(自分たちに)決める前に何が不安だったか。
・(自分たちを)選んだ理由は何か?
・なぜ不安が解消したのか?
そのために何をしてくれたのか?
・買って何が良かったか?
何が得られ、何が解消されたか?
・もう1度買うなら、再度(自分たちを)選ぶか?
それから、できれば声を電話やメールを通して集めるのではなく、実際にクライアントの場所に出向いて、クライアントとじかに話す中で聞き出してください。
その際、できれば、スタッフを同行させ、あなたとクライアントが楽しそうに歓談する写真を撮ってください。
撮影に関しては、さまざまなテクニックがあるのですが、見込み客に最も好意的な印象を伝えるためのテクニックを1つだけお伝えします。
それは、(可能であれば)子供を写真に入れることです。
先日、僕のクライアントに依頼して家を建てて1年が経過する施主のもとへ、クライアントとともに取材に出かけました。
僕が少々驚いたのは、施主のお子さんがとてもクライアントになついていたことでした。
なついてたどころではなく、おかげで取材にずいぶん苦労したのですが、そのおかげで素晴らしい写真が撮れました。
建築家と家を建てる場合、おおよそ2年を要します。
その間、建築家と施主は多くの時間を共有し竣工に向けて苦楽を共にする仲間のような時間を持ちます。
だから、竣工後1年を経過してなお、この家族と建築家が良好な関係を維持していることを1枚の写真を通してうかがい知ることができます。
こういうのは、未来の施主の感情に前向きな変化をもたらす最高の情報になります。
たった1枚の写真が、この施主家族と建築家がとともに【家を建てる】という目標に向かって、いい時間を過ごしてきたことを証明しているんですから。
人の気持ちを揺さぶるのは決して容易ではないかもしれません。
でも、あなたの小さな行動や言葉に、クライアントは感謝しているかもしれません。
あなたがまだ、それに気づいてないだけかもしれません。
クライアントがあなたに、それを伝えるきっかけがなかっただけかもしれないんです。
だから、声を集めることに手を抜かないでください。
せっかくですから、久しぶりにクライアントの顔を見るいい機会にしてみてください。
きっと、当初は予想してもいなかったサプライズが1つや2つ、待っているかもしれませんよ。