ミシュランで火が付くブランド戦略
先日、ここに書いた
史上最年少で三ツ星を獲得した「レ・カランドレ」の若き天才の来日が決まり、その一席を確保できホッとしています。
ミシュランレッドブックがにぎやかですね。
世界で最も多くの星が輝くメトロポリスになったとか。
石原都知事もお喜びのことでしょう。
地元静岡から銀座で勝負に出て4年の「小十」奥田氏や、包丁を握る腕に爆弾を抱えながら不死鳥のごとく復活を果たした「櫻川」の倉橋氏、限界と戦い続ける都志見シェフ率いる小さな名店「ミラヴィル」など、僕が敬愛する店もリストされうれしい反面、六本木のル・ブルギニオン、知る人ぞ知る三田のコート・ドールなど真打が抜け落ちてたりその評価基準にはちょっと謎も残ります。
ただ、これらの店は、食通の口コミでしっかりと良質のファンを獲得した名店。
作り手の心が料理に宿り、人を魅了して離さない本物です。
一方、アラン・デゥカス、ピエール・ガニエール、ジョエル・ロブション、ポールボキューズ、トロワグロ、ゴードン・ラムゼイ、ミシェル・ブラスなど既に日本進出を果たした★軍団の一部には、ビッグネームだけ冠して料理人の心が抜け落ち姑息なフード産業と化した店もあります。
抜群のブランドを掲げながらも、既に青息吐息状態です(笑)。
ごまかしの効かない料理の世界。
ブランドだけでビジネスできる時間は決して長くはないってことでしょうか。
それでも、このたびのミシュラン騒動。
ブランド戦略の一環として東京はこれまで以上に魅力的な都市として捉えられることになるんでしょうね。
投資対象として、冠のついた高級店プロデュースビジネスが間もなく本格始動するはずです。
名前と箱ばかり立派で、魂の抜け落ちた”エセ名店”が集まる都市にはなってほしくないですが。
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