利用者の心理と行動モデル
1.全てお返しします!
インターネットを利用する人、あるいはインターネットを利用している時間における人に心理については、是非、当社ホームページ「オンラインWebセミナー:ホームページ訪問者の心理」を一読ください。
「ハンドル握ると人が変わる」
と同様、
「ネットに繋がると本性が出る!?」
って、ご存知ですか?
これはWeb戦略の立案やサイト運営には欠かせない『訪問者の心理』なんです。
イメージしてみてください。
例えば、スーパーマーケットで、買い物かごにいっぱい食料品を入れてレジの前に並びました。
金額が示されて、いざ支払いってときになって、突然、
「やっぱり、全部いりませんから、お返しします」
って、あなたは言えますか?
僕なら、恥ずかしくてとても言えません。。。
ネットではどうでしょう。
同じくあなたが、どこかのオンラインショップで買い物かごに商品を入れ、支払いの手続きをすることになったとしましょう。
ユーザーID、パスワード、お名前、住所、電話番号、メールアドレス×2、、、etc
タイプするのもなかなか面倒なものですね。
あるいは、ちょうど見たいテレビ番組が始まってしまうかもしれません。
あるいは、友人から電話が・・・
パソコンの前に戻ったあなたは、
「もう、今日は遅いし、面倒だから、明日にするか・・・」
こうして、あなたが購入しようとしていた商品は、全てキャンセルされることになります。
こうした、購入直前でやめた経験をもつ人は、EC利用者の大半を占めると言われています。
あなたも、そのうちの一人ではありませんか?(笑)
リアルな世界ではめずらしいことが、ネットでは簡単におきてしまう。
なぜこんな違いが生じるのでしょうか?
そして、この違いが、ビジネスにどのような影響を与えるのでしょうか。
訪問者は、みなさんのホームページを好意的に見てくれるわけではない。
そして、額面どおりに受け取る人はいない。
ただし、自身の価値観にフィットしさえすれば、無名企業、無名ブランドであっても興味を持ち、共感し、ファン化することができるのも特徴であることを忘れないでください。
2.サイト訪問者の行動モデル
・AIDMA(アイドマ)とは、
Attention(注意)
Interest(興味、関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)
の頭文字から作られたことばで、アメリカのローランド・ホールが提唱した、顧客の消費行動プロセスに関する仮説です。
ターゲットに対して注意を引くように呼びかけ(Attention)、そこで興味、関心(Interest)をもってもらえば欲望(Desire)へとつながり、その記憶(Memory)が持続していれば、購入などの行動(Action)へと移るというもの。
これは「買い手」に視点を置いたモデルですが、これに併せて、「売り手」の視点を加味すると
Attention(注意) 認知 知ってもらう
Interest(興味、関心) 段階 興味をもってもらう
Desire(欲求) 感情 価値(企業/商品)に共感してもらう
Memory(記憶) 段階 価値(企業/商品)を思い起こしてもらう
Action(行動) 行動 買ってもらう
となります。
例えば、ホームページを構築して自社あるいは、自社商品/サービスに関する情報を提供する際、各情報が、上記消費行動モデルの、どの段階における情報提供なのか、サイト訪問者のどの層(関心の高さ)をターゲットとしているのか、事前に検討することが、サイト構築、情報提供の成功の近道です。
アイドマの法則に対してネット時代の消費行動プロセスとして提唱されているのがAISAS。
インターネットが普及する時代には、
Attention(注意)
Interest(興味、関心)
Search(検索)
Action(購入)
Share(共有)
に変わると言われています。
「続きはネットで」といったTVとネットが相互補完するようなCMの考え方が、まさにAISASといったところですね。
1つ付け加えておくと、この消費行動モデルをインターネットに当てはめるとき、一人一人の心理は、極めてパーソナルになってる(誰からも影響を受けにくい、極めてわがままな心理状態)ことも忘れないでください。
過度な営利性や、一方的過ぎる内容の情報提供は、ネットにおいては一層の反感を招くことを知っておいてください。